水がめと共に時代みつめる

砂川 マツカマ さん (95歳)
 1908(明治41)年8月24日生まれ

 (城辺町砂川)

ganzu030530-1.tif (186360 バイト)ganzurogo.tif (147800 バイト) 庭先のユスキ木(イスの木)の下に、古い水がめが置いてある。「嫁いで来た時にはすでに使われていた。いつからこの家にあるのかねぇ」と微笑む砂川さん。蛇口をひねれば容易に水を使える今も、家族の喜怒哀楽と時代の移り変わりを見つめてきた水がめに天水を溜め、お茶を沸かすのが日課。「水道水とは少し味も違うよ」と表情を緩める。
 「ユスキ木のお茶」と砂川さんの気さくな人柄を慕い、遠方から訪ねてくる人も多い。「プレゼントや手紙をもらったこともあるよ」と嬉しそうに笑い「最近は雨が少ないから全然溜まらない。これで空の調子が分かるさぁ」と、天気の状態もさらりと分析。
 午後のひとときは散歩に出掛け、友人とのおしゃべりに興じる。「体は年取っても、口は元気だから、ウプ(おおきな)声でゆんたくして来るさ」と笑った。
 子供8人、孫23人、ひ孫20人。

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