第 4回
 
  クイチャーフェスティバル2005
 
         写  真 特 集 @

2005/11/06 開催

  魅せた「伝統」、光った「創作」
         クイチャーフェス2005

 地域に古くから伝わるクイチャーや自分たちでアレンジ、創作したクイチャーなど表情豊かな踊りで観客を楽しませた「第四回クイチャーフェスティバル2005―宮古ぴてぃーつ(宮古はひとつ)―」(主催・同実行委員会、宮古毎日新聞社)。出演した二十団体のうち、パニパニ賞に「太陽っ子隊」、プカラス賞に「ぶどぅれサンガ!」、アパラギ賞に「フィットネス・ヨナミネ」が選ばれた。三年ぶりの出演となる多良間村文化協会を加えた四団体を紹介する。
プカラス賞「ぶどぅれサンガ!」/練習成果に大満足
 プカラス賞に輝いた「ぶどぅれサンガ!」。小学校四年生から中学三年生までのメンバーが力いっぱいに息の合った踊りを披露し、審査員から高評価を得た。メンバーらは「感動した」、「楽しかった」と口をそろえ、受賞を喜んだ。
 チームリーダーの平良千代実さん(北中三年)は「みんなが笑顔で踊れた。楽しかった。まだ実感がないけどうれしい」と、踊った時と同じような笑顔を見せた。
 同じくチームリーダーの仲宗根美歩さん(同)は「みんな元気があり、練習の時よりもうまく踊れた。終わったときは感動した」と感想を話した。
 「ぶどぅれサンガ!」は、琉球國祭り太鼓宮古支部のジュニアメンバーが太鼓以外の踊りにも挑戦しようと、今回のクイチャーフェスティバル2005に向けて結成したチーム。本番に向け、全員の踊りがぴったり合うよう、何度も練習を重ねてきた。同支部の支部長で「ぶどぅれサンガ!」の新垣太作代表は「和気あいあいと最後まで全員が頑張った成果だと思う。この経験を生かし、太鼓にも取り組んでほしい」とさらなる成長を期待した。

 写真説明・プカラス賞に輝いた「ぶどぅれサンガ!」の皆さん=6日、カママ嶺公園多目的広場
パニパニ賞「太陽っ子隊」/振り付け、衣装にこだわり
 昨年に続きパニパニ賞に選ばれた「太陽っ子隊」。パニパニガールズの「アイラブミヤコ」に乗って総勢百四十人の子供たちがかわいらしく飛びはね、訪れた大人たちに元気と笑顔を与えた。
 「太陽っ子隊」は、みなみ童夢、おやこぼし学園、ひばり学童、ネバーランド、ふたば学童の子供たちで結成。クイチャーフェスティバル初回から参加している「ベテラン」の踊り手たちだ。今年の創作クイチャーは「宮古島市誕生」がテーマ。選曲や振り付けだけでなく、ハートマークをポイントにした衣装にもこだわり「住民みんなが心を合わせ、笑顔いっぱいの島にしよう」との願いを込めて踊った。
 ネバーランドの上地常美さんは「各学童の子供たちのお友達の輪が広がるだけでなく、保育士同士の交流も深まり、互いに良い刺激になる。年に一回の楽しみなイベント」と参加の意義を強調。「今後も継続したい」と意欲を語った。

 写真説明・5カ所の学童施設の子供たちで構成し、元気いっぱいに踊る「太陽っ子隊」の子供たち
アパラギ賞「フィットネス・ヨナミネ」/鍛えた体力、存分に発揮
 「宮古島市の活性化」をテーマに、「ペコリナイト」と「ワイドーソーラン」の二曲を編集して創作クイチャーを披露した「フィットネス・ヨナミネ」(与那嶺幸子代表)。元気あふれる踊りで会場を盛り上げながら、南国的な雰囲気をイメージした衣装が高く評価され、アパラギ賞を受賞した。
 メンバーは、同フィットネスクラブに通う二十七―五十九歳の女性二十五人で構成。踊りや体力に自信のある仲間たちで心を一つにしてクイチャーを踊った。
 体を動かすこととイベントなどへの参加が大好きなメンバーが集まり、「笑顔を絶やさず踊ろう」を合言葉にクイチャーを披露。この日のために、一カ月前から毎日一時間練習した。エアロビクスで鍛えた体力を存分に発揮し、リズミカルな動きを取り入れたクイチャーで、会場を沸かせた。
 振り付けや曲を担当した与那嶺代表は「二年前に参加したときはプカラス賞、今回は狙い通りのアパラギ賞でとてもうれしい」と笑顔。「工夫した衣装も褒められて大満足。今度はパニパニ賞を目指し、みんなで一致団結して頑張りたい」とさらなる意気込みを見せた。

 写真説明・「宮古島市の活性化」をテーマにリズミカルな曲と演技を披露しアパラギ賞を受賞したフィットネス・ヨナミネ
話題「多良間村文化協会、在宮古多良間郷友会」
      /総勢60人が独特の舞/素朴で静かな多良間クイチャー
 足を踏みならして手を高々と挙げて踊るクイチャーとは対照的に、素朴で静かな踊りが特徴の「多良間のクイチャー」を披露した多良間村文化協会(本村恵真会長)。伝統クイチャーの部に出演し、在宮古多良間郷友会のメンバーも加わった総勢約六十人で故郷のクイチャーを踊った。今回は特別に、国指定の重要無形文化財「八月踊り」の中で使用されている門外不出の衣装を身にまとっての出演。雨ごいの意味を込めた歌と踊りで観客を魅了した。
 多良間クイチャーは雨ごいの意味合いが濃いのが特徴で、歌の歌詞も干ばつ時に天の神に雨を降らすよう願う内容となっている。クイチャーでは、雨を誘う意味を込めて輪の中央で男性が踊りを踊る人々に水をまき、昔から代々受け継がれている多良間クイチャーをそのままの形で披露した。本村会長は「三年ぶりの参加とあって、みんな新しい気持ちで踊ることができた。多良間の人は誰でもこのクイチャーを踊れるほど身近なもの。これからも代々受け継いで、できればこのクイチャーフェスティバルにも参加し続けたい」と話した。

 写真説明・雨ごいの意味を込めた多良間クイチャーを披露した多良間村文化協会と在宮古多良間郷友会

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