【特集】 第5回ビーチバレー宮古島大会2004

下地町与那覇 前浜ビーチ 2004/05/22・23 開催

 

 「飛躍!明日へ 熱きビーチのチャレンジャー」をスローガンに下地町前浜ビーチで開幕した第5回ビーチバレー宮古島大会2004は大会2日目の5月23日、予選と決勝戦が行われ、男子2人制では「森川・尾崎」チームが、女子2人制では「かえはるか」チームが、男女混成4人制では「Oliie(オーリー)」がそれぞれ優勝した。大会には選手、観客を合わせ2日間で延べ7800人が来場し、節目の大会を盛り上げた。
 この日の午前中は曇り空だったが正午ごろから天気が回復し初め、午後1時52分には最高気温27・7度を記録。大会初日の雨模様とは違い太陽の照りつける暑い1日となった。
 大会には男子2人制21チーム、女子2人制24チーム、男女混成4人制に96チームが出場。22、23の両日に予選、23日午後から決勝トーナメントを行った。日本ビーチバレー連盟公認の大会とあって国内のトッププレーヤーたちが参加しハイレベルな試合を展開した。

◇男女混成4人制 優勝◇
  4人きょうだい 力結集 チーム「Oliie (オーリー)
 男女混成4人制で4連続優勝チーム「まじゅん」の5連覇を阻止し、初優勝に輝いた「Oliie」(沖縄県)。決勝戦では関東から出場した「グラッチェ」を押さえ大会を制した。兄弟、姉妹で結成したチームとあって、息の合ったプレーと粘り強さが勝利へ導いた。
 メンバーは仲井間努さん(24)、弟の祐次さん(19)、崎浜久美子さん(22)、妹の優子さん(19)。全員が室内バレーボールの経験者で、国頭郡の代表としてそれぞれ県民体育大会のメンバーにも選ばれたことのある実力派ぞろいのチームだ。昨年は仲井間兄弟が別のメンバーと組んで出場したが、飛行機の時間の都合で決勝戦に出場することができず2位に終わった。決勝戦での対戦相手は「まじゅん」だった。
 今回「まじゅん」とは準決勝で対戦。前半は押され気味だったが、後半から除々に追い上げ、そのままの勢いで勝利を勝ち取った。決勝戦でも仲井間努さん、祐次さん兄弟が繰り出す高い位置からのスパイクに加え、崎浜久美子さん、優子さん姉妹の粘り強く確実性の高いレシーブが光った。
 チーム代表の努さんは「まじゅん」を目標にしていたので勝つことができうれしい。優勝は狙っていた。手ごわかったが、粘ったことが勝利につながったと思う。練習する時間が少なかったが、優勝できて最高」と笑顔を見せた。
 他のメンバーともに「楽しい試合だった。優勝できてうれしい」「来年も頑張る」と喜びと次大会への意気込みを見せた。

 写真説明・初優勝に輝いた「Oliie (オーリー)」。まじゅんの5連覇を阻止した=23日、下地町前浜ビーチ

◇男子2人制 優勝
  
ミスせず実力出し切る 森川・尾崎チーム
 男子2人制を制したのは昨年の第4回大会で優勝を飾った森川太地さん(29=神奈川県)と準優勝の尾崎寛之さん(28=東京都)のペア。決勝は、対戦相手となった木村・相部ペアの相部保彦さんが両足けいれんでリタイア。2人とも戸惑いを隠し切れない様子だったが、「優勝という結果は素直に喜びたい」と顔をほころばせた。
 ペアを組んでまだ2カ月。コミュニケーションを大切に、チーム力を高めた。「経験豊富な森川さんに引っ張ってもらった」と尾崎さん。森川さんは「互いの実力を出し切れれば勝てると思っていた」。周りのチームを気にするよりも自分たちのプレーを心掛けた。
 準決勝は沖縄本島から出場の安座間・兼城ペアと大接戦。当初のゲームプラン通りとはいかなかったが、「ミスをせず、全力を出し切ろう」と互いに言い聞かせ、最後まで気を抜かなかった。
 宮古島の印象を森川さんは「練習環境は抜群。ここに住みたい」と即答。尾崎さんも「宮古の人は温かい」と話す。「来年も同じペアで出場するかは分からない」と笑みをこぼした2人。「でも来年も出ます」と口をそろえた。

 写真説明・男子2人制で優勝した森川・尾崎チーム=23日、下地町の前浜ビーチ

◇女子2人制 優勝
 
地力発揮し、激戦制す チーム「かえはるか」
 女子2人制で栄冠を勝ち取ったのは井上綾子さん(28=三重県)、小泉栄子さん(30=兵庫県)のチーム「かえはるか」。国内のビーチバレー大会を転戦する実力派のペアだ。決勝では大学の後輩に当たる「勇志会」チームを下し、「どうしても勝ちたかったのでうれしい」と笑顔を見せた。
 決勝はセットカウント2−0とストレートの快勝に見えるが、決して楽な試合ではなかった。粘りに粘ってボールを拾い続ける相手に、苦しい試合展開だった。互いに手の内をよく知る相手だけに探り合いが続き、第1セットがジュースとなるなど、常に拮抗した熱戦だった。
 試合が終わると、力を出し尽くした両チームとも、白い砂浜の上に寝転んだ。大熱戦を終えた選手たちに観客からは温かい拍手が送られた。
 井上さんは「もっとパワフルにプレーできるようにしたい」、小泉さんは「最後は足がつったので、これからの大会はもっと万全な体調で良い試合をしたい」と、それぞれ今後の課題を口にした。
 「南国というだけで気分が高ぶる、楽しみな大会」と小泉さんが大会の印象を語れば、井上さんは「本当に素晴らしい大会。これからもずっと続いてほしい」と、宮古島大会にエールを送った。

 写真説明・女子2人制を制した「かえはるか」チーム=23日、下地町の前浜ビーチ

 
東洋一の砂浜で熱い戦い
 


好天の下、優勝を目指し白熱したプレーを展開する選手たち


最終日は好天に恵まれ、ビーチいっぱいに熱気が広がった


ゲストの秋野暢子さん(左)、スポーツDJの山本ゆうじさん(中央)は放送席から大会を盛り上げた


観客は各コートで続く熱戦を満喫

   
狙いを定めてサーブ


高い位置からのスパイクとブロック。


落ち着いたレシーブから、いざ攻撃へ


優勝を目指し互いの力をぶつけ合う

 
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