200平成1  4 24曜日

オニヒトデ 8・8トンを駆除/伊良部漁協・

八重干瀬など3カ所で大量捕獲

 伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)は23日、池間島北方のサンゴ礁群、八重干瀬など3カ所でオニヒトデの一斉駆除作業を実施した。作業は無償のボランティア。船30隻、漁協組合員約180人が参加して作業に取り組んだ結果、約8・8トン、数にして約7500匹を駆除した。駆除作業はこれまでも行われているが、組合員がほぼ総出で、今回のように大規模に作業に当たるのは異例。
 作業には約30隻の船が出た。捕獲へ海に出た人、港内での仕事に当たった人など、合わせて約180人が参加した大掛かりな作業となった。昨年からオニヒトデの大量発生が伝えられ、八重干瀬をはじめ、発生を確認していた来間島周辺、大神島周辺の3カ所で作業が実施された。
 船は午前7時前に出航。正午前、佐良浜漁港には捕獲されたオニヒトデを満載した船が続々と入港した。待ち構えた組合員が次々とトラックにオニヒトデを積み込んだ。トラックは見る見るうちにいっぱいになり、処分が行われる堆肥センターに運搬された。
 作業に費やされた時間は約3時間であったにもかかわらず、船はあっという間にオニヒトデでいっぱいになったという。特に八重干瀬は大型のオニヒトデが多いようだ。港に揚げられたオニヒトデには、卵を抱えているものが少なくないため、これだけ大量に駆除しても、今後再び増える可能性は否めない。
 同組合の下里猛参事は「これだけの量が捕獲されるのは異常だ。基本的には自分たちの海は自分たちで守らなければならないが、県の補助も得ないと難しい」と、ボランティアでの作業には限界があることを説明した。その上で「これだけ大量に発生すると、もう一度作業をやらなければならないかもしれない」と語った。
 佐良浜漁港で次々と岸壁に揚げる作業を見守った伊良部町議会の友利浩一議長は「(駆除作業は)非常にありがたいこと」と謝意を示した上で、「今後、県などに駆除に関連する予算を増額するよう取り組んでいきたい」と話した。

 写真説明・大漁に捕獲されたオニヒトデが続々とトラックに積み込まれた=23日、佐良浜漁港

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入江橋を完全撤去/下地町・12月新橋お目見え

 老朽化に伴い建て替えられる下地町の入江橋が23日、撤去された。1958年に建設され今回で2度目の建て替えとなる入江橋は、今年12月にはこれまでの1・5倍の長さと幅員を持つ新しい入江橋として生まれ変わる。すでに元の橋の横に新しい橋の片側半分が完成しており、通行は可能。今後、残る片側半分を建設し、つなげる工法で行っていく。総事業費は1億9600万円。
 入江橋は1957年に建設。79年に一度建て替えが行われ、築25年が経過していた。今回の建て替えは2度目となる。毎年白露の時期にはアカハラダカの観察が行われるなど野鳥観察の人気スポットともなっているほか、釣りも行われるなど住民たちの憩いの場となっている。
 改築後は全長33・5メートル、幅員13メートルとなり、長さ、幅ともに旧入江橋の1・5倍になり、観光ルートとしての利便性を向上させるほか、野鳥観察展望台などを含むポケットパークも設置し自然観察の場を提供していく計画だ。
 撤去作業は施工業者の古波蔵組が実施。旧入江橋は五本の橋りょうで出来ており、撤去作業は22、23の2日間にわたり行われた。作業は起重機船に積んだ大型クレーンで重さ約43トンの橋りょうをワイヤで1つずつつり上げ陸へ移動。撤去された橋りょうは粉砕処分し、再利用するという。
 長年住民に親しまれた橋の撤去とあって、橋のそばでは作業を見守る住民たちの姿も見られた。

 写真説明・撤去される入江橋。12月にはこれまでの1・5倍の長さと幅員を持つ新しい橋に生まれ変わる=23日、下地町入江

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1000匹が大空泳ぐ/上野ドイツ村・鯉のぼりフェスト開幕

 「僕の夢 私の夢 みんなの夢を宮古から!」をキャッチフレーズに、第7回うえのドイツ文化村鯉のぼりフェスト2005(主催・上野村、博愛国際交流センター)が23日、開幕した。5月8日までの期間、約1000匹の手作りのこいのぼりを掲揚。期間中は有料施設が半額になるほか「こどもの日」の5日には各種イベントが開催される。
 23日、ドイツ文化村でオープニングセレモニーが行われ、川田正一村長は「子供たちがこいのぼりのように、夢を持ち元気に育っていってもらえればうれしい。期間中、宮古中の子供たちが訪れこの夢のある素晴らしい雰囲気を味わってもらいたい」と多くの来場を呼び掛けた。
 会場には各保育園や幼稚園、企業から寄せられた手作りのこいのぼり約1000匹が掲げられ、青空高く風になびいていた。

 写真説明・風にたなびくこいのぼり。約1000匹が掲揚されている=23日、うえのドイツ文化村
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ムスヌンで五穀豊穣祈願/下地町来間

 下地町来間の豊年祈願祭「虫払い(ムスヌン)」が旧暦のひのとうしに当たる23日、ムスヌン浜で行われ、住民たちが向こう1年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。この日は時折強い雨に見舞われたが、住民たちは「恵みの雨」を喜び豊作を願っていた。
 ムスヌンは、火で焼いた農作物の病害虫をわらで包み、ムスヌン浜沖の海中にある岩の中に入れ、引き潮に合わせて虫を島外へ流す行事。島の外へ害虫を出すことで、島内から害虫がいなくなることを願っている。
 この日は午前7時ごろからムスヌンが執り行われた。ツカサたちが豊作と漁の安全などを祈願した後、男たちが沖へ繰り出し害虫を海へ流した。
 午後からはムスヌン浜へ川満省三町長ほか行政関係者をはじめ島民一同が集い、無事に虫払いが行われたことを歌や踊りで喜び、盛大に祝った。来間部落会長の保良栄成さんは「島を挙げて1年の五穀豊穣を願った。ムスヌンは来間で行われる各行事の始まりでもある。これから1年間のさまざまな行事を通して、島の繁栄と島民たちの健康を願いたい」と話した。

 写真説明・全員でクイチャーを踊り、無事にムスヌンが行われたことを祝い五穀豊穣を祈った=23日、下地町来間のムスヌン浜

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最先端編集システム導入/宮古毎日新聞社

 宮古毎日新聞社(真栄城宏社長)が、創刊50周年を記念して導入した新編集システム(美ぎ島)の稼働式が23日、同社編集局で行われ、コンピューターによる最先端の新聞製作がスタートした。同社では、一般面やスポーツ面、別刷り企画など、さらに紙面を充実させていく。
 稼働式は午後1時から行われ、機器導入に協力した日本ランケイの城間喜久社長、銘苅正史営業部係長、キヤノンシステムソリューションズ商品事業統括本部ドキュメントシステム部の多田宏部長、太田尋担当課長、玉中勝也課長代理、井崎祥子氏ほか、宮古毎日新聞社の真栄城社長ら大勢が出席した。
 真栄城社長が新編集システムを稼働させた後あいさつし、「本社は、今年9月19日に創刊50周年を迎える。新システムの導入を機に、読者の信頼にさらに応えられる紙面づくりにまい進していきたい」と決意を述べた。
 新編集システムは、キヤノンシステムソリューションズが沖縄タイムス社などと共同開発し日本新聞協会賞・技術部門を受賞した「エディアン」と呼ばれるソフトウェアを使った新聞組み版システム。見出しや写真、画像作りから紙面を組み上げるまで、1台の組み版端末機で処理することが可能となる。

 写真説明・真栄城社長(手前右)が新編集システムを稼働させコンピューターによる最先端の新聞製作をスタートさせた=23日、本社編集局

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オレンジレンジなど8組が出演/ミヤコロックフェス・

6月11日トゥリバーで開催

 県内外で活躍するミュージシャンが一堂に会する「ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル2005」(主催・ウッドチャック、同フェスティバル実行委員会)の発表記者会見が23日、平良市内のホテルで行われた。今年6月11日午後3時から、トゥリバー地区特設会場で行われる同フェスティバルには、地元沖縄から、人気絶頂のORANGE RANGE、MONGOL800、宮古出身のgulff、ZeRoSeN(5月からAbirojiに改称)が出演。このほか同フェスティバルの趣旨に賛同した175R、山嵐、DTKINZ、NEWTOWNERの計8組が顔をそろえる。チケットはあす25日から各プレイガイドなどで発売される。主催者側では島内外から合わせて4000人の動員を見込む。
 ウッドチャックの平良直也さんは「島内外に宮古をアピールしたい。4000人規模のイベントを若者の手で開催することで、島の若者が夢を持てる」と強調した。
 運営に当たっては宮古観光協会青年部や沖縄宮古商工会議所青年部、宮古青年会議所などの団体が「協力会」を構成してバックアップする。トゥリバー地区使用に際し、平良市は使用料減免で支援する。
 同フェスティバルについては19日からは同フェスティバルの公式ホームページが開設され、全国に情報が発信されている。チケット4000枚は島内で1500枚、島外で2500枚を販売予定。島外からはツアーでの参加もある。
 チケットは前売り4000円。宮古ではブックボックス宮古店、響和楽器などで販売される。出演アーティストやチケットなどに関する詳細はホームページ(アドレスhttp://www.mirf.jp)で確認できる。

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